読み物
最終更新日:2025年7月5日
絵・写真・文:いろや商店の編集室
れんさいプロジェクト:赤ちゃん・こどもを育む環境づくり
室内遊具を使った遊びの環境づくりと大人の関わり方
室内遊具での遊び
大人の関わり方から、苦手な子まで!
外で体験できる運動遊びが減ってきていることから、自宅に遊具を用意して、体の使い方を体験させるご家庭が増えています。いろいろな遊具を使った遊びでは、自分の体の使い方の限界を知り、失敗もし、たまには怪我をしながら、「これは大丈夫」「ここからはダメ」と文字通り体で覚えていくことができます。自宅で行う場合の注意点などにも触れながら、子供の室内遊具を使った環境づくりについて書いてみました。
遊具を使った遊びを始める目安の年齢から、選び方はもちろん、運動全般が苦手な子にとっては苦手を克服することにもチャレンジできます。このページを参考にしながら、それぞれのお子様に合った室内遊びの環境づくりに繋げてみてください。

いろや商店の店長のおおま(@iroyaonline)です。
ご覧いただきましてありがとうございます。
育児・子育て苦手な店長が、こどもが主役で書いてますのでゆっくりご覧くださいませ〜。

室内遊具遊びで大切なこと
室内遊具を使った遊びは、単に室内で身体を動かすための活動ではありません。
トランポリンや滑り台、ジャングルジムなどの室内遊具を使った遊びは、子どもの健やかな心と体の成長を支える大切な活動です。
近年、暑い日が増えて日中の外での活動にも注意の必要な日が増えましたし、不安を感じさせる幼児に関する事件の増加など、公園で遊ぶ子どもが減少しています。また、公園での事故などから公園に設置される施設も簡易的なものが増え、中には遊具の設置されていない公園も見かけるようになりました。ですが家の中にいると、結局テレビやYoutubeを見ていたり、ゲームばかりで遊んでしまう、という悩みを抱える親御さんも多いのではないでしょうか?
子どもは本来、体を動かすことが大好きです。
遊具を登ったり、飛び跳ねたり、滑ったりする中で、子どもは全身を使って遊びます。これらの活動は、基礎的な体力やバランス感覚、空間認知能力を育むだけでなく、「やってみたい!」「できた!」という意欲や達成感も引き出してくれます。特に大切なのは、できる・できないにこだわるのではなく、遊びを通して自分の体を動かす楽しさを実感し、挑戦する喜びを感じることです。
たとえば、トランポリンで高く跳べるようになると、「見て!すごいでしょ!」と嬉しそうに声をかけ、次はもっと高く跳ぼうと意気込む姿が見られます。
ジャングルジムでは、登りきったあとに得意げな表情を浮かべ、勢いよく飛び降りることもあります。親はその様子を見守りながらドキドキすることもありますが、子どもたちはとても楽しそうな笑顔を見せてくれます。
滑り台も繰り返し滑るだけで十分楽しいのですが、だんだん飽きてくると、おもちゃの車や人形、ボールなどを滑らせて遊ぶようになります。これは子どもにとって大好きな遊びの一つですが、公園では他の子にぶつかるなど、迷惑になってしまうこともあります。その点、自宅であれば周囲を気にせず、思いきり自由な発想で遊びを広げることができます。
トランポリンを「おうち」に見立てたおままごと、ジャングルジムを「お船」に見立てた冒険ごっこなど、子どもの想像力は尽きることがありません。
このように、遊具の遊び方には「正解」はありません。一人ひとりが自分のペースで進めることができるからこそ、「次はこうしてみたい」という気持ちが自然と芽生えます。体を使って試行錯誤するその過程が、子どもにとってかけがえのない学びの時間です。おうち遊びには、自分のペースで、思いのままに遊べるという大きな魅力があります。子どもが室内遊具で安心して、のびのびと遊ぶためには、環境づくりと大人の関わり方が大切です。「こうしたほうがいいよ」と助言したくなる場面もあるかもしれませんが、できるだけ見守る姿勢を意識してみてください。「うまくできるかどうか」よりも、「やってみたい!」という気持ちを大切にしてあげたいですね。
またトランポリンで「もっと高く跳びたい」、ジャングルジムで「どうすれば上まで行けるかな?」と考える気持ちには、子どもの自発的な探究心が表れています。子どもが遊びの中で自分なりに考え、挑戦し、ときには失敗する――そんな経験が成長につながります。「できた!」と感じた瞬間には、心から共感し、喜びを共有することが、子どもの自己肯定感を育むことにもつながります。

ここでは、室内遊具を使った室内遊びについて書きました。
暑い日も多くなり、感染症の流行などもあって、室内遊具を自宅に用意する方も増えました。その時の環境づくりの参考にしてみてください。
- 店長が解説!いろんなおもちゃの徹底比較
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- 出産祝い・お誕生日向けのギフト代行サービスについて
- ※ 店長による徹底比較では、他店製品も含んでおります。
室内遊具で育まれる『5つ』の力
室内遊具は、天候や季節に左右されることなく、子どもが体を動かして遊べる魅力的な環境を提供してくれます。
ただ「楽しい」だけでなく、子どもの健やかな発達を促す多くの要素が含まれているのです。ここでは、室内遊具を通して育まれる『5の力』について解説していきます。
- 運動能力(粗大運動)
- 空間認知力
- 挑戦する力・達成感
- 集中力と判断力
- 社会性とコミュニケーション能力
1つ目は、運動能力(粗大運動)です。
トランポリンや滑り台、ジャングルジムなどの室内遊具は、大きな筋肉を使う全身運動を自然と促します。跳ねる・すべる・登るといった動きを繰り返す中で、バランス感覚や体幹の安定性が育まれ、運動能力の土台が養われていきます。室内遊具を通しておうちの中でもたくさん体を使う経験をしているといざ公園で遊んだときほかの子よりジャングルジムを登るのが早かったり、ジャンプ力が高かったり、自分は運動が得意だと子供の自信につながります。
2つ目は、空間認知力です。
「どのくらいの高さがあるのか」「ここを通り抜けられるか」など、遊具で遊ぶ中で、子どもは自分の体と空間との関係を少しずつ理解していきます。空間を認識して判断し、行動を選ぶ力は、日常生活の安全にもつながる大切な力です。
トランポリンやジャングルジムなどは、慣れてくると応用的な使い方を通して空間認知能力をさらに高めることができます。たとえば、トランポリンで一回転したり、ジャンプ中に手で足を触るといった動きです。こうした高度な動作では、空中で自分の位置を把握しながら動く必要があり、動きの予測力やバランス感覚が大きく向上します。これらの経験を通じて、子どもは自分の体を空間内でどう使うかを学び、日常生活における安全意識や運動能力の向上にもつながります。
3つ目は、挑戦する力と達成感です。
最初は怖がっていた滑り台を自分で登れるようになったり、ジャングルジムを一人で登れるようになったり――そんな「できた!」という成功体験は、自己肯定感や自信を育む大切な一歩となります。失敗と成功を繰り返しながら、子どもは挑戦する気持ちや粘り強さを養っていきます。
たとえば滑り台では、最初は階段を登ることに夢中になり、登り切ると達成感から満面の笑顔を見せてくれます。普通にすべることに慣れてくると、次第に勇気を出して頭を下にして滑ってみたりと、新しい挑戦をするようになります。できるようになると、誇らしげな表情を浮かべる姿も見られます。
こうした瞬間は、子ども自身が挑戦する力や達成感を味わうと同時に、親にとってもかけがえのない思い出となり、一緒に喜びを感じながら成長を見守る幸せな時間になります。
4つ目は、集中力と判断力です。
トランポリンでより高く跳ぶにはどうすればいいか、ジャングルジムを登るにはどこに手や足を置けばいいか―室内遊具で遊ぶ中では、自然と「考えながら体を動かす」場面が生まれます。たとえ室内であっても、「高いところから落ちたら痛い」ということは子どもなりに理解しているため、ジャングルジムの一番上まで登るときには、真剣な表情を見せてくれます。トランポリンでも、ジャンプ中にぶつかると危ないことをわかっているので、ぶつからないように飛ぶために周囲を見て判断する力が自然と育まれます。
また、きょうだいや友達と「どちらが高く跳べるか」を競い合うことで、負けたくない気持ちから集中力が高まり、こちらでも真剣な表情が見られます。このように遊びを通して、自分で考えて行動する力や集中力が、楽しみながら自然と育っていきます。
5つ目は、社会性とコミュニケーション能力です。
室内遊具は、きょうだいや友達と一緒に遊ぶ機会が多く、順番を待つ、譲り合う、ルールを決めて一緒に遊ぶ――そんな経験を通して、自然と社会性が育まれていきます。2~3歳のころは、順番を譲ることが難しく、思い通りにならないと泣いてしまうこともありますが、4歳ごろになると、自分の感情を少しずつコントロールできるようになってきます。遊びの中で自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちをくみ取ったりする力も、こうした関わりを重ねることで身についていきます。ルールを守れたときや相手に譲ることができたときは、しっかりとほめてあげてください。譲られた相手がうれしそうにしていたこともあわせて伝えると、子どもはとても誇らしそうな表情を見せます。こうした体験を通じて、「譲り合うことの大切さ」や「ルールを守ることの大切さ」を学び、ほかの場面でも活かしていけるようになります。
室内遊具を使った遊びは、単に体を動かすためのものではなく、子どもが自分の力で挑戦し、考え、関わりながら育っていくための大切な環境づくりの道具です。日々の遊びの中には、運動能力だけでなく、判断力や社会性など、これからの成長を支える力がぎゅっと詰まっています。おうち時間の中でも、こうした経験を積み重ねていけることは、子どもにとっても、見守る大人にとっても大きな財産になるはずです。

室内遊具を使って遊ぶことで育まれる力。
室内遊びで活躍遊具の役目についても、理解が深まるかと思います。
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室内遊具はいつから使えるの?
室内遊具は、気候に関係なく、子どもが安全に体を動かして遊ぶことができる大切な遊び場です。しかし、「いつから使えるのか?」「安全なのか?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、室内遊具は0歳からでも遊びに取り入れることができます。ただし、年齢や発達段階によって、遊べる遊具の種類や大人の関わり方が異なります。以下に、年齢ごとの特徴と関わり方のポイントを紹介します。また、「【専門家がおすすめ・選び方を解説】人気の『子供用トランポリン』を徹底比較」や「【専門家がおすすめ・選び方を解説】人気の『子供用滑り台』を徹底比較」で取り上げたような遊具があります。
0~1歳頃:見る・触る・揺れるを楽しむ
この時期は、ハイハイやつかまり立ちが始まる頃です。本格的な遊具で遊ぶのはまだ難しいものの、室内用のプレイジムや柔らかいマットの上で、目で見たり、手で触ったりしながら遊ぶことができます。
生まれたばかりのわが子が、揺れるプレイジムをじっと見つめたり、微笑んだり、手を伸ばしたりする姿は、親にとってかけがえのない思い出になります。こうした「手を伸ばす」動きは、やがて寝返りなどの発達につながり、身体の成長にとっても大切な役割を果たします。
体を動かすことが大好きなお子さまには、「1歳未満向け」と記載された滑り台やジャングルジムなどの室内遊具もおすすめです。
公園では、年齢の大きい子どもたちが激しく遊んでいて、なかなか思うように遊べないこともありますが、室内遊具なら安心して思いきり体を動かせます。
ただし、誤飲や転倒といったリスクもあるため、大人がしっかり見守ることが大切です。なお、0歳の成長・発達に沿った遊びとそこで活躍する遊び道具については「【0歳・赤ちゃん】成長・発達に沿ったおもちゃ・絵本と遊び」で書いていますので、興味のある方はあわせてご覧くださいませ。
1~2歳頃:簡単な登る・滑るができるように
歩けるようになると、少しずつ体を使った遊びに興味が湧いてきます。ミニサイズの滑り台や階段付きジャングルジムなど、シンプルで安全性の高い遊具は早い段階から取り入れることができます。この時期は、「登る・降りる・滑る」といった動きが遊びの中心になります。
ただ、まだ体の動きが不安定なことも多いため、大人が手を貸したり、そばで支えたりするサポートがとても大切です。
滑り台を上手に滑れるようになると、必ずと言っていいほど、一番下から上に向かって登ろうとします。
公園ではほかの子どもたちも遊んでいるため、こうした自由な遊び方をさせてあげるのが難しいこともありますが、室内遊具なら気にせず何度でも挑戦できます。
滑る側から登りきったときには、滑り降りたとき以上に得意げな笑顔を見せてくれることもあります。
もちろん、公園と室内遊具ではルールが違うこともあるので、それぞれの場面に合った約束を伝えることも大切です。
室内遊具であれば、危なくない範囲で自由に遊ばせてあげることができるので、子ども自身の「やってみたい!」という気持ちを思いきり尊重してあげることができます。なお、1歳・2歳の成長・発達に沿った遊びとそこで活躍する遊び道具については「【1歳】成長・発達に沿ったおもちゃ・絵本・図鑑と遊び」や「【2歳】成長・発達に沿ったおもちゃ・絵本・図鑑と遊び」で書いていますので、興味のある方はあわせてご覧くださいませ。
2~3歳頃:繰り返しやごっこ遊びも楽しめるように
運動機能が発達し、自分の体をコントロールできるようになると、滑り台やジャングルジム、トランポリンなどの遊具をさらに楽しめるようになります。
また、「おうちごっこ」や「冒険ごっこ」など、遊具を使ったごっこ遊びが始まる時期でもあります。ジャングルジムやトランポリンの中にお気に入りのおもちゃをたくさん持ち込んで、何やら遊び始める姿はとても微笑ましいです。お気に入りのおもちゃを全部持ち込めるのも、室内遊具ならではの魅力です。3歳~の遊びが豊かになっていく頃については「【3歳】成長・発達に沿ったおもちゃ・絵本・図鑑と遊び」で丁寧に触れていますので、あわせてご覧ください。月齢を追うごとに、成長・発達の流れもつかめるようになっています。
3~5歳頃:工夫する力と社会性が育まれる時期
この時期になると、体の動きがよりスムーズになり、自分の力で少し高い場所にも登れるようになってきます。ブランコや平均台、鉄棒といった遊具にも積極的に挑戦する子が増え、鉄棒では逆上がりなどの難しい技にチャレンジする姿も見られるようになります。
最近では、YouTubeを参考にしながら連続逆上がりやトランポリンの技に取り組む子どもも多く、こうした高度な遊びを室内でも安全に楽しめるのは、室内遊具ならではの魅力です。
また、きょうだいや友達と一緒に遊ぶ中で、「順番を待つ」「交代で使う」など、ルールや他者との関わり方を学び始める時期でもあります。2歳頃までは大人が間に入って仲裁する場面が多いですが、3歳を過ぎると、子ども同士で自分たちなりに解決策を見つけようとする様子も見られるようになります。
大人は、子どもが挑戦している姿をあたたかく見守ることが大切です。失敗したり、友達とぶつかったりすることもありますが、すぐに手を出すのではなく、必要なときだけそっと手を差し伸べるような関わり方を心がけてみて下さい。
そうした関わりの中で、子どもは「自分の力でやり遂げる」経験を積み重ね、自信を育んでいきます。また、遊具を使った遊びは、一人ではなくきょうだいでも楽しみやすいです。「きょうだい・2人以上の子供と遊ぶ!おもちゃ・絵本・図鑑の揃え方・使い方」ではきょうだいのいるご家庭向けの遊びについても触れていますので、興味があればご覧ください。

室内遊具の使いはじめと、月齢に応じた遊びのポイント。
肉体的・精神的な成長と室内遊具の関係を理解しておくと、導入するタイミングも考えやすいかと思います。
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室内遊具で遊ぶときの大人の関わり方のポイント
文部科学省の保育所保育指針では「健康」の分野における保育者の関わりとして、以下のように示しています。
① 明るく伸び伸びと生活し、自分から体を動かすことを楽しむ。
② 自分の体を十分に動かし、様々な動きをしようとする。
③ 健康、安全な生活に必要な習慣に気付き、自分でしてみようとする気持ちが育つ。
室内遊具での遊びをより豊かなものにするためには、「見守る」「共感する」関わりを大切にしてみて下さい。
「すごいね!」「ここまで登れたね!」といった言葉で、子どもの挑戦を見つけて言葉にしてあげることで、子どもは「見てもらえている」と感じ、安心感や自信を育んでいきます。
また、大人の関わり方として、「こうしなさい」と一方的に指示するのではなく、「どうしたい?」と子どもの気持ちや考えを引き出す声かけを心がけることが大切です。遊びの中で大人がルールを押しつけすぎると、子どもの自由な発想が妨げられてしまうこともあります。
近年では、危険を避ける傾向が強まり、かつては当たり前だったような遊びが制限される場面が増えてきました。たとえば、木登りや泥んこ遊びを一度も経験したことがない子どもも、今では珍しくありません。こうした背景から、日常の中でルールに縛られ、ストレスを抱える子どもが増えている傾向があります。
だからこそ、ご自宅での遊び時間くらいは、極端に危険でない限り、子ども自身のやり方やペースを尊重し、あたたかく見守ることを意識してみてください。
また、遊びの中での失敗も、子どもにとっては大切な学びの一つです。
「できなかった」「落ちちゃった」といった経験を責めるのではなく、「惜しかったね!次はどうする?」と声をかけることで、失敗を前向きに受け止められるようサポートしてあげてください。
“成功の反対は失敗ではなく、挑戦しないこと”とも言われます。成功体験を重ねるためには、たくさんの失敗を経験することも必要です。うまくいかずに落ち込んでいるときは、思いきり励ましてあげてください。そうした関わりの中で、子どもは挑戦することの大切さと、自分を信じる力を育んでいきます。自分のカラダについての理解を深めることを、当店では「体育」と考えています。これについては「苦手が好きに!運動が楽しいと感じる心を育む『体育』におすすめのおもちゃ・絵本・図鑑」で触れていますので、あせてご覧ください。

室内遊具があれば、たしかに子供だけで遊ばせておくことも可能ですが、ご家族が一声かけるだけで、ずいぶんと変わります。
親子のコミュニケーションの道具としても、室内遊具は活躍しますので、参考にしながら一緒に楽しんでみてください。
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室内遊具で遊びたがらない子・苦手な子の原因と対応
これまで、室内遊具で育まれるさまざまな力についてご紹介してきました。しかし中には、せっかく遊具があっても「やりたくない」「こわい」と遊びに消極的な子どももいます。
ここでは、室内遊具を苦手とする子どもに見られる傾向と、その原因・対応方法についてご紹介します。
1. 感覚が過敏で、触れることや音・動きが苦手
室内遊具で遊びたがらない理由の一つに、感覚が敏感で、特定の触感や音、動きに対して強い苦手意識を持っているというケースがあります。
このような子どもにとっては、「怖い」「不快だ」と感じて遊具に近づこうとしないことも少なくありません。これは、その子自身の“感じ方の特徴”によるもので、決して珍しいことではありません。
無理に遊ばせようとせず、まずは少し離れた場所から様子を見るだけでも十分です。大人が楽しそうに遊んでいる姿を見せたり、同じ年頃の子どもが楽しんでいる様子をそばで見せたりすることで、少しずつ安心感が育まれていきます。
また、遊具の素材やサイズ、色、音の有無などによって、子どもの感じ方が大きく変わることもあります。たとえば、柔らかい素材でできた遊具や、動きの少ないものからスタートするのも一つの工夫です。
子どもが「怖い」「やりたくない」と感じる背景には、それぞれに理由があります。まずは気持ちを受け止め、少しずつ慣れていくサポートを心がけることで、自分のペースで楽しめるようになることも多くあります。
※ なお、遊具の音や揺れ、触れたときの感触などに対して強い不快感を示し、それが長く続くような場合には、一度、小児科や地域の子育て相談窓口などに気軽に相談してみるのもひとつの方法です。保護者がひとりで抱え込まず、専門家の意見を聞くことで安心につながるケースもあります。
2. ケガへの不安や恐怖心がある
「ケガをしそうで怖い」と感じている子もいます。ジャングルジムやトランポリンなど、高さがある遊具やバランス感覚が求められる遊具に対し、過去の転倒経験があると特に慎重になります。
そのような場合は、「怖かったんだね」と子どもの気持ちに寄り添いながら、無理のないチャレンジを促すことが大切です。大人が手を添えて一緒に遊ぶことで、「できた!」という達成感を味わいやすくなります。「一緒に登ってみようか」「少しだけ滑ってみようか」といった小さな挑戦から始めると、安心して取り組めるようになります。
また、環境が整っていれば友達を家に招いて一緒に遊ぶのもおすすめです。親がいくら励ましても怖がっていた遊具でも、同年代の友達が楽しんでいる様子を見ると、驚くほどあっさりと遊び始めることもあります。
3. 遊び方がわからない・目的が見えない
特に複合遊具や自由度の高いクッション遊具などでは、「どうやって遊ぶのかわからない」と感じて戸惑う子もいます。
そのような場合は、大人がお手本を見せてあげると効果的です。「このブロックでトンネルを作ってみよう」「ジャンプ台にしてみよう」といった声かけをしながら一緒に遊ぶことで、子ども自身の発想や好奇心を引き出すきっかけになります。ごっこ遊びやおままごとへと発展すれば、より自然に遊びを楽しめるようになるでしょう。
また、ここでも同年代の子が一緒に遊ぶことで、驚くほどスムーズに参加し始めるケースもよくあります。状況に応じて、さまざまな方法を試してみてください。
4. 活発な遊びが得意・好きではない
性格的にじっくりと遊ぶことが好きな子にとっては、体をたくさん動かす遊びに魅力を感じにくいこともあります。
そのような子には、無理に体を使った遊びを勧める必要はありません。好きな遊びを軸にして、遊具に触れる機会を少しずつ増やしていきましょう。たとえば、ジャングルジムを「おうち」や「秘密基地」に見立ててごっこ遊びを楽しむ、といったアプローチがおすすめです。
また、年齢が上がるにつれて、それまで全く体を動かすことに興味を示さなかった子が、急に活発に遊ぶようになることも珍しくありません。お子さん自身が「やってみたい」と思うタイミングがあるので、その瞬間に夢中になれることを存分に楽しませてあげるというのも一つの考え方です。
5. 自信がなくて挑戦をためらっている
「できなかったらどうしよう」「他の子に笑われたらいやだな」といった不安から、遊具に挑戦できずにいる子もいます。特に、年上のきょうだいがいる家庭では、比較されることで自信をなくすケースもあります。
そのような場合は、小さな成功をしっかり認めてあげる声かけがとても大切です。トランポリンで少し跳べた、ジャングルジムに一段登れた、そんな小さな進歩でも「がんばったね」「すごいね」と声をかけることで、子どもは自信を育んでいきます。
もし落ち込んでいる様子があれば、「〇〇(きょうだい)も、〇歳のころはまだできなかったんだよ」と、正直なエピソードを伝えるのも効果的です。「じゃあ自分もそのうちできるようになるかも」と希望が持てるようになります。
ちなみに、「早く大きくなるために、野菜もしっかり食べて、たくさん寝ようね」と伝えることで、苦手だった野菜を食べるようになる、なんていう嬉しいおまけがつくこともあります。
以前までは、遊具を使った遊びも同年代の子同士で楽しむことが多かったため、他の子を見て動きを学習してできるようになる。といったことが可能でした。ところが今は公園などでも遊具が減り、他の子の体の使い方などを遊具を通して見る機会も減っています。特に自宅に遊具を設けた場合、自分ができないとその後の向き合い方がわからなくなり、遊ばなくなるといったこともあります。こういう場合は、きょうだいがいると、上の子が使い方を見せることで下の子はチャレンジしていく意欲を持つことができますが、一人っ子の場合は、ご家族が手を使ってサポートするなど、動き方を手伝うこともおすすめです。なお集団での遊びについては「『集団遊び』で育まれる力・おもちゃの役割は?たくさんのお友達と考えて遊ぶ」でも触れていますので参考にしてみてください。

室内遊具を自宅に用意しても、なかなか遊ばない子がいるのも確かです。
そういう場合は、ここで取り上げたようなことを実践してみてください。外では見せるのが恥ずかしい姿も、自宅では思う存分出すこともできますので、苦手なことを克服するなどもおすすめです。
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室内遊具遊びの環境づくり
室内遊具で子どもが安心して楽しく遊ぶためには、まず「安全な環境」を整えることが大切です。すべり台やジャングルジム、トランポリンなど、動きのある遊びが中心になる遊具では、転倒や衝突といった思わぬケガのリスクも考えられます。
遊具を設置する際には、周囲に家具の角や倒れやすい物がないかを確認し、床にはジョイントマットや厚手のプレイマットなどを敷いて衝撃を和らげる工夫が必要です。また、遊具の上に登ることを見越して、天井の高さや照明の位置にも配慮しましょう。特に0~3歳ごろはバランス感覚や体の使い方が発達段階にあるため、大人がそばで見守りながら遊ばせることが欠かせません。
次に大切なのが、発達や性格に合わせた遊具の選び方です。対象年齢を参考にすることも大切ですが、まずは「その子に合っているかどうか」を基準に考えてみてください。
たとえば、同じ年齢でも、動きが活発で体をたくさん使いたい子もいれば、慎重にじっくり遊びたい子もいます。前者には登ったり跳ねたりできるような遊具、後者には安全で見通しのよいシンプルな遊具など、それぞれの個性や発達段階に合わせた選び方がポイントです。
また、同じ遊具であっても、素材・サイズ・色などによって子どもの感じ方はさまざまです。怖がりな子には、低くて幅の広いすべり台や、柔らかい素材で作られた遊具を選ぶと、安心して遊び始めるきっかけになります。
最近はネットで購入する機会も多いため、遊具を選ぶ際には、色やデザインなどを子どもに選ばせてあげるのもおすすめです。選択の幅を持たせつつ、子どもが決められる範囲で関わらせることで、遊具への興味がぐっと高まります。「自分で選んだおもちゃが届いた」という体験は、子どもにとって特別な喜びとなり、遊びへの意欲にもつながります。他に、「赤ちゃん・子供と『室内遊び』のアイデアからおもちゃ・絵本の活用方法まで」では、室内での遊びについても触れていますので、併せて参考にご覧くださいませ。
子どもは遊びを通して、体の使い方や考える力、人との関わり方など、多くのことを自然に身につけていきます。その学びを支えるためには、安全で自由に動ける「環境づくり」がとても重要です。年齢や個性に合った室内遊具、そしてあたたかく見守る大人の存在があってこそ、子どもは安心して、のびのびと自分らしい遊びに取り組むことができます。こうやって、一つ一つ子供の遊びの環境を作ることは、家庭でできる「幼児教育」の一つだと当店では考えています。幼児教育については「家庭で『幼児教育』5育を意識しておもちゃ・絵本・図鑑で遊び学ぶ」をご覧くださいませ。
当店では一人一人にあった『遊び道具・遊び方』をお届けする定期便を提供しています。何を購入したら良いか?と悩んで結論の出なかった方は「絵本選書とおもちゃ・知育玩具の定期便・定期購読『いろや商店くらぶ』」のご利用も検討くださいませ。目標を決めて取り組むなど、通信教育のようなイメージで楽しんでいただくことも可能です。

この下には、店長による「まとめ(あとがき)」を簡単に書いてます。
『室内遊具を使った遊び』は、室内で楽しめる運動遊びです。このページを参考に、室内遊びの環境づくりを考えてみてください!
もし、何か聞きたいことがあったら、当店の『いろや商店くらぶ』も検討してみてください。お子様の成長・発達に沿った遊びをサポートする身近な存在として、いつでもドシドシ!ご相談をお受けしております。📨
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あとがき
ここでは「室内遊具」を使った遊びで大人がどのように子供と関わったら良いかについて解説しました。
最近は公園でも遊具がどんどん減り、またそれに伴って、自分の体の使い方を失敗もしながら経験する場も減ってきています。そういう点で、自宅に遊具を用意して子供の体を動かす環境づくりに力を入れているご家庭も増えてきました。このページを読むことで、遊具遊びが子どもの成長に大切な力を育み、その効果を最大限に引き出すための、大人の適切な関わり方や環境づくりの理解を深めることができたかと思います。
大切なのは、上手にできることよりも子供が遊具を通して様々な体の使い方を学び、ご家族の許す範囲で激しい動きも試みながら、どうすると怪我になり、無理な力が加わるかを理解することにあります。また、子供の動きを評価するのではなく、寄り添い、共感することが大切です。
この記事を参考に、子どもと一緒に遊具を使った遊びを楽しみ、その成長を温かく見守ってください。子どもたちの健やかな成長を心から願っています。