読み物
最終更新日:2022年6月4日
絵・写真・文:いろや商店の編集室
れんさいプロジェクト:赤ちゃん・こどもと遊び学ぶ
親子でつくる喜び!『造形遊び』は失敗も成功もない自由な発想・表現を楽しむ遊び
自由に、楽しく、比べない
自由な発想でイメージを表現して楽しむ『造形遊び』
『造形遊び』は、自分のイメージを形にして表現する遊びです。
素材のことをよく観察して理解し、それを自分の中で表現したいイメージに沿って形にしていく活動は、ものづくりの喜びを味わえます。造形遊びは、健常者も障害者もインクルーシブに楽しめる遊びです。出来上がるものには成功も失敗もありません。自分でイメージし自身の感性にしたがって完成させる。それらを親子で一緒の楽しみ、新しい発想へと広げていけます。『造形遊び』は、幼稚園・保育園・学校で行われる授業だけと思われがちですが、家の中でも外でも親子で一緒に楽しめます。
家の外で拾った石ころを並べて何か形をつくってみたり、落ち葉を並べて模様をつくったり、これも造形遊びです。室内では粘土や布・新聞紙のような使わなくなった紙などを集めて材料にすることもできます。
光を利用して影を上手に使ったり、年齢が上がるにつれて表現の幅も広がっていきます。身近にある使えるものを使って、自然現象も利用しイメージして、何か形になるものを作るということを通して感性を磨いていく『造形遊び』について触れていきます。
いろや商店の店長のおおま(@iroyaonline)です。
ご覧いただきましてありがとうございます。
育児・子育て苦手な店長が、こどもが主役で書いてますのでゆっくりご覧くださいませ〜。
造形遊びは発想・イメージを楽しむ遊び
造形遊びは、つくる喜びを感じられる遊びです。
造形遊びをするときは、あらかじめ何か素材を用意して、そこから自由な発想で形になるものをつくり出します。
たとえば、ティッシュペーパーの空箱を数個用意して、それを材料として好きなものをつくる。中には細かく切り刻んでしまう子もいれば、そのままくっつける子、一度分解して平らな状態にする子など様々です。
当店では、造形遊びを通して自由な発想を楽しんでほしいと考えています。『ティッシュペーパーを使って、ロボットをつくろう』というような、課題に向かってつくるのではなくて、自分が考えた好きな形をイメージしてつくる。
出来上がったものは、この世にないものかもしれないし、見たこともない形かもしれません。
でも、その出来上がりを楽しむのが『造形遊び』の醍醐味だと言えます。
そして、造形遊びで大切にしたいことに「場所」もあります。
家の中と外では環境が違いますし、使えるものも違います。たとえば家の外であれば、自然現象を利用して遊ぶこともできます。「風・雨・太陽の光」などは造形遊びを楽しむ上でのヒントになります。また、「植物・石・砂」など自然環境下にあるものも素材として楽しめます。
室内であれば壁や床、玄関に置くものとか。「新聞紙・ダンボール・ペットボトル・布」など違った素材で楽しめますので、外とはまた違った発想で楽しめます。このようにして、場所を変えるだけでも発想・表現の変化を楽しむことができるのも、造形遊びの楽しいところです。自然の中で遊ぶことは、様々な素材を知るきっかけにもなります。これについては「こどもが自然の中で遊ぶことで育まれる力、おもちゃ・絵本・図鑑でたくさん遊び学ぶ!」でも触れています。
『造形遊び』は、幼少期に必ずしておきたい遊びです。
その時に「課題」を決めるのではなく、自由にすることが大切です。子供の発想・イメージを楽しむ遊びです。💬
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造形遊びはいつから?
造形遊びは、幼稚園・保育園・小学校の授業の中で習いはじまると考えがちと思いますが、外遊びを通して、もっと小さい頃から楽しみ始めます。
たとえば、外遊びでの砂遊び!これも『造形遊び』の一つだと当店では考えています。
砂場で山のような形をつくり水を流す。砂のかたさ・水の勢いなど様々な要素が重なって崩れます。(笑)
このように、外遊びがスタートする1歳頃から遊び始められるのが造形遊びです。
そういう点でいうと、幼児期に入ってすぐに遊び始められると言ってよいでしょう。
そして、造形遊びは「いつまで」という年齢の区切りもありません。いつ始めてもいいし、いつ辞めてもいいです。
一生造形遊びをして芸術家として過ごす人もいますので、遊びも一流になればその道のプロです。(遊びというと失礼かもしれませんが…)そのようなわけで、乳児期が始まってすぐから死ぬまで楽しめる遊び続けられるのが造形遊びだと当店では考えています。お父さん・お母さんに限らず、おじいちゃん・おばあちゃん・おじさん・おばさんと世代を超えて楽しめる遊びの一つです。
『造形遊び』は、いつまでも長く楽しめるシンプルな遊びです。
年齢に応じて素材の選定も、イメージする力も変わりますので、その時々に応じた楽しみ方があります。大人になったら、子供にはできないような作品作りにチャレンジするのもいいですよね。🗽
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外(屋外)で楽しめる造形遊びの材料
外に出れば様々な造形遊びの素材が転がっています。
屋外に飛び出しての造形遊びでは、「晴れ・曇り・雨・雪」など様々な天候・シチュエーションの中でも遊んで楽しめます。例えば晴れの日なら太陽の光を利用して遊べますし、風の力や雨の激しなどの自然の恵みを受けて変化するものをつくっても楽しいです。
このように、自然界にあるものや自然現象と上手に付き合いながら、イメージして表現を形にするというのは、屋外で出来る造形遊びの楽しいことの一つです。
他にも、山・川・海と、少し足を伸ばせば日本には豊かな自然環境が広く存在します。
山へ遊びにいって見つけたものを持ち帰ったり、キャンプ中などに作ってみるのも楽しい造形遊びです。他にも川や海に行けばまた違ったものを見つけられます。川には角の取れた丸みを帯びた石がたくさんありますし、海へ行けば貝やシーグラスなど家の前では見かけないようなものがたくさん見つけられます。
これらを材料にして何かその時に感じたことをイメージして形にする遊び。造形遊びは、どこでもできる楽しい遊びです。
屋外での造形遊びの例ですが、紙コップに穴を開けたり、不思議な形に切り取ったりしながら、太陽の光をあてると、不思議な色に反射したり、不思議な影の形が浮かび上がってきます。目の前に当たり前にある「光」を改めて感じ体験する遊です。紙や水などの別の素材と一緒に組み合わせることで、光の変化や見たこともない幻想的な変化を楽しめます。
造形遊びは、こどもと一緒にどんな形のモノをつくるのか、本人もわからない驚きの出会いにも出会える楽しい遊びです。
他にも、外で拾った落ち葉・木の枝なんかは、造形遊びの素材にもってこいです。そして、これらの体験は環境教育へとつながっていきます。環境教育については「子供の『環境教育』自然・生き物を大切にする心を育むおもちゃ・絵本・図鑑」でも書いていますのであわせてご覧くださいませ。
『造形遊び』をする上で、屋外は素材の宝庫です。
いろいろな場所へ足を運び素材を見つけ、帰ってきてから何かを作るでも良いです(採取するものには注意してください)。🏔
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室内で楽しめる造形遊びの材料
天気の悪い日でも室内で遊べるのは、造形遊びの素晴らしいところです。
造形遊びは、場所を選ばず素材さえあればどこでも楽しむことができます。
室内では主に、布・紙・糸・粘土・金属・ペットボトルなどを使って遊ぶことが多いのですが、家の中にあるものであれば、なんでも造形遊びの対象になります。たとえば、野菜や果物の切れ端や皮・クズなんかも材料として使って造形遊びができます。
その中でも、一番簡単ですぐにでも始めやすいのは紙を使った造形遊びです。粘土(ねんど)については
「【専門家がおすすめ・選び方を解説】人気の『粘土(ねんど)』を徹底比較」で様々な人気製品を比較・解説していますので、遊び方に応じて参考に選んでみてくださいませ。
紙は、文字を書いたり色を塗ったりというお絵かきの素材として使われることが多いですが、クシャクシャにして丸めたり、折り曲げてくっつけたりするのも楽しい遊びです。一つの素材で様々な特徴を、遊びを通して理解していくことも造形遊びで学べることです。素材による紙の柔らかさ、折りやすさ、色の塗りやすさなどを直接体験することは、一つの素材を様々な角度から楽しむ学びにつながります。たとえば着色する道具に当店で人気の高い幼児期の頃に活躍する製品に「フィンガーペイント・クレヨン」があります。フィンガーペイントは、指先に色をつけて遊ぶことができる画材で、落ちやすい特殊な自然に優しい専用の塗料で作られています。絵の具のような画材で楽しみたいなら一番にオススメです。以下のように、布用・紙用とあります。また、クレヨンについては「【専門家がおすすめ・選び方を解説】人気の『クレヨン』を徹底比較」で人気製品を比較・解説していますので参考にご覧くださいませ。
室内での造形遊びは、節分・ひな祭り・こどもの日・クリスマス・お正月などの節句や行事に合わせて親子で一緒にするのがおすすめです。
特にお正月などは、たくさんの人が集まる時期ですので、親戚含めて色々な人に見てもらうことでたくさんの感想をもらえます。子供にとって、自分でつくった作品を見てもらう楽しさをイベントの時は味わえますので、お孫さんが遊びに来た時は一緒に造形遊びで楽しんでほしいなと思ってもいます。
室内での造形遊びの例としては、紙や段ボールを使っての遊びがしやすく、大きな段ボールがあればそれを使って建物をつくってみたり、輪ゴムも用いて動くおもちゃをつくってみても良いでしょう。他にも外で拾ってきた落ち葉を貼り付けて、色を塗ったりしながら生き物の模型のようなものをつくるなども楽しい造形遊びです。
これがまた、凝ると1日いっぱい遊べますので、天気が悪い日などおすすめです。室内での遊びについては「赤ちゃん・子供と『室内遊び』のアイデアからおもちゃ・絵本の活用方法まで」でも書いていますので参考にご覧くださいませ。
『造形遊び』をする上で、屋内にも素材となるものはたくさんあります。
すぐに捨てずに、遊びの素材としてとっておき時間がたっぷりある時出してきて、何かつくり出してみてください!🗞
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親子で造形遊び!感性を育む遊び・学び
造形遊びは、様々な素材を用いて視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚から創造し・イメージを膨らませて形をつくる遊びです。
一般的に造形遊びのおもちゃとしては構成遊び(『構成遊び』は揃える・組み立てる・壊す遊び!当店人気のおもちゃの理由も教えます)でも取り上げられることの多い『ブロック』が紹介されるケースが多いです。ブロックの人気製品については「【専門家がおすすめ・選び方を解説】人気の『ブロック』おもちゃを徹底比較」で比較・解説しています。
でも、造形遊びという遊び方には色々な楽しみ方ができるというのをこのページで理解できることでしょう。大切なことは「評価をしない」ことです。楽しく、自由な発想で、イメージしたものを自分の力でつくりだすこと。それ以外のことはいりません。造形遊びでは、素材への理解・ものをつくるという技術・アイデアの出し方を学べます。そして、情操教育にも良いと言われる通りで、創造性・個性などの心の豊かさを育みます。
造形遊びで学べるポイントに、「素材への理解」があります。
造形遊びは「素材」を前にイメージを膨らませて形をつくっていく遊びです。
そのためには素材の特徴を捉えることがとても大切になります。重さ・かたさ・色などの特徴を元に、できること・できないことへの理解も深まります。
たとえばロボットのような形を作るには、砂よりも紙を使った方がつくりやすいですし、木を使うと加工が大変なことに気づけます。木でも種類が違えばかたさは変わります。こういう一つ一つの素材への理解を深めていくことで、自然へ興味・関心を持つことにもつながっていきます。これは「感触遊び・感覚遊び(こどもの『感触遊び・感覚遊び』はインクルーシブに楽しめる五感を使った遊び)」にも通じることです。
造形遊びで学べるポイントに、「ものづくりの心」があります。
造形遊びは形になるものをつくる遊びです。何かをつくりだすということを体験することで、ものづくりの大変さや楽しさを一緒に味わうことができます。自分でつくったものが、たくさんの人の目に触れることでの楽しさや嬉しさを感じられますし、イメージしたものを自分の力で形にしていく苦労も知ります。
ものを作る大変さを知ると、ものを大切にしようと思う心を育むことにもつながります。
そして、自分が思っている通りにできないことでの苛立ちやストレスもきっと感じるでしょう。そこから上手になりたい!と自分の力を伸ばす気持ちは、子供の成長へとつながっていきます。
造形遊びで育まれるポイントに、「創造性」があります。
造形遊びは素材が持っている特徴以外でも、遊ぶ場所や一緒に組み合わせるものによって、つくりだせるモノに制限がありません。一人一人が自分と向き合い、自分の中から湧き上がってくる発想・イメージを形にすることは、創造する力を育みます。誰かに支持されたり、お題を提示されたものをつくるのではなくて、自分の中から湧き上がってくるものを形にするという機会は以外とあまりないものです。
造形遊びでは、そういった意味でも制限を加えず自由に楽しむことが良いです。
造形遊びで育まれるポイントに、「個性」があります。
100人いれば、100通りのものづくりの方法があり、出来上がりがあります。それで良い。
人と違うのは当たり前です。自分の心と素材に向き合って形になるものをつくり上げていくことを通して、自分のありのままを認めることができるようになっていきます。
造形遊びでは、自分の個性を感じる遊びでもあります。特に幼稚園・保育園・小学校やイベント時など大勢で行う場合、人と全然違う手法・表現の仕方をしていることに気づいて、あわてて隣の子に合わせるように直したりという子もいますが、そうではなくてとにかく自由に自分と向き合うというのが何よりも大切な遊びです。
そのためには、家で親子で向き合って遊ぶというのも、他が見えないのでとても良い機会となります。
『造形遊び』は、とてもクリエイティブな遊びです。そしてこれは「理系力を育む!STEM・STEAM教育で人気のおもちゃ・絵本・図鑑」や「【幼児期】おもちゃ・絵本で『プログラミング学習』自宅で遊んで学ぶ活用方法を教えます」へとつながっていきます。
新しいモノを生み出す面白さを子供と一緒に楽しんで欲しいです。
当店では、遊びを通して学ぶことは自宅でできる幼児教育だと考えています。当店で考える幼児教育については「家庭で『幼児教育』5育を意識しておもちゃ・絵本・図鑑で遊び学ぶ」でも書いていますので合わせてご覧ください。
ちなみに、今は閉じてしまったのですが、「こどもの城」という施設がありました。
以下では、国立総合児童センターこどもの城が、1985年の開館以来2015年に閉館するまでに開発・実践したプログラムの一部を紹介しています。ここに造形遊びで楽しめる遊び方が紹介されていますので、親子で実践してみるのも良いでしょう。
最後に、当店では一人一人にあった『遊び道具・遊び方』をお届けする定期便を提供しています。どうやって遊んだら良いか?何を購入したら良いか?と悩んで結論の出なかった方は「絵本選書とおもちゃ・知育玩具の定期便・定期購読『いろや商店くらぶ』」のご利用も検討くださいませ。目標を決めて取り組むなど、通信教育のようなイメージで楽しんでいただくことも可能です。
この下には、店長による「まとめ(あとがき)」を簡単に書いてます。
造形遊びは素材を見つけるところから始まります。
そして、何歳からでも何歳までも楽しめる楽しい遊びです。もし、何か聞きたいことがあったら、当店の『いろや商店くらぶ』も検討してみてください。お子様の成長・発達に沿った遊びをサポートする身近な存在として、いつでもドシドシ!ご相談をお受けしております。子供が主役でニコニコな楽しい時間を過ごせますように。👏
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あとがき
今回は、造形遊びについて書いてみました。
店長は健常者・障害者とそれぞれのこどもと接する機会があるのですが、造形遊びはどちらでも楽しめるインクルーシブな遊びです。
特に自由な発想で、自由なものをつくっていい。というところがなによりもの魅力です。いきなり自由に作っていい!と言われると、戸惑う子も多いと思いますが、家でそういった遊びをしていれば、幼稚園・保育園・小学校の授業など、大勢の中でいざ!となったときも自分の世界の中で、造形遊びを楽しめるようになります。
造形遊びは、その場にある物や空間から感じ生まれた発想を大切にしたものづくりです。
こどもに限らず、大人でも楽しめる遊びなので、これをきっかけに親子で楽しむのも良いです。ここでは、一部の事例だけを載せました。ただ造形遊びは、その辺にあるものを使い、時間と空間さえあればできる遊びです。
インターネット上を探せば様々な遊び方が転がっていますが、家の中や外を見回して手元にあるもので早速遊んでしまうということをおすすめします。出来上がったら、部屋に飾りみんなで楽しむ。親子でものづくりについて学んでいける遊びです。