読み物
最終更新日:2022年3月18日
絵・写真・文:いろや商店の編集室
れんさいプロジェクト:いろやのこと
人生の中で大切な一冊と出会う『絵本・図鑑・児童書・しかけ絵本』選書の絵本屋
こんにちは。いろや商店の店長のおおま(@iroyaonline)です。
ここ「いろやのこと」では、まったりマイペースにいろやのあらゆる側面のおはなしをお伝えしています。
今回は『絵本屋』らしく、絵本との出会いについて、絵本屋について少し書くことにしました。
先日取り上げた『おもちゃ屋』と同様に、書店もどんどん減っていると言われています。そんな中で、おもちゃと絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本を中心に運営する当店は、時代に逆行したお店と周りから言われることも多いですが、店長自身もそれは少し感じています。でも、おもちゃも絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本もいつの時代でもこどもにとって大切なモノです。
時代によって無くなるものではありません。
では、どのようなお店があるべき姿なのか?そこを目指して毎日の運営を頑張っています。
店長にとってはおもちゃも絵本も、自分自身の子育ての中での出会いでした。たくさんある「おもちゃ」「絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本」の中で、今自分が欲しいモノ・こどもに渡したいモノ・今の年齢でこそ読みたいモノ。それらを探すのにとても苦労しました。たくさんのおもちゃや絵本を扱うお店はたくさんあります。
でも、人生の中で大切な一冊に出会うのは簡単なことではありませんでした。当店では、親子にとってかけがえのない絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本に出会えるお店です。
また、本の世界ではデジタル化が進んでいます。絵本はアートの本です。描かれた絵と紙がセットになることで、物語の世界観を伝えます。こんな時代だからこそ、紙の絵本をこどもたちに届けたい。そのようなわけで、時代の流れに流されず、マイペースに営む『絵本屋』としてここに書いてみようと思います。

いろや商店の店長のおおま(@iroyaonline)です。
ご覧いただきましてありがとうございます。
育児・子育て苦手な店長が、こどもが主役で書いてますのでゆっくりご覧くださいませ〜。

選書の『絵本屋』をはじめようと思ったきっかけ
インターネット上にはたくさんの『絵本屋』が存在しています。
誰もが知っているAmazonや楽天などの大手EC通販サイト・モールから、小さな専門書店のオンラインストアまで。最近では、(CtoC)と言われる個人間取引も増えましたよね。インターネットのフィールド上にはたくさんの『絵本屋』が軒を連ねていて、そんな中で辺鄙な場所にできた小さな小さな絵本屋が当店です。そんな小さなお店にたどり着いてくださいまして、ありがとうございます。
リアルタイムではない、記憶の断片のようなこの記事を通してお客様に出会うのも、なんだかとても不思議な縁ですし、「インターネット的」だなと、感じています。扱っている本(絵本・図鑑・児童書)の数はどこよりも少ないですし、これから扱ったり掲載したりという本の方が圧倒的に多い状態です。ようは、まだこれからってことですね。(苦笑)
店長は学生時代にインターネットに出会い、それからというもの毎日インターネットに触れ、仕事にし、かれこれ20年以上経ちました。
インターネット上で何かをするということについてはそれなりにたくさんの経験をしてきたつもりです。たくさんの製品をインターネット上で扱い・販売し、今は大きなサービスの立ち上げにも多数関わってきました。
長い期間(今もなお)、インテリアや住宅・教育機関・病院、その他各種インターネットサービスなど、暮らしにかかわるサービスの立ち上げや運営に携わっています。時代の変化も感じながら、楽しいです。でも実は、唯一関わったことのない業界があります。それは「子供に関連する製品」「本」でした。
赤ちゃん・子供に関する業界との出会いは、息子が生まれたことからでした。
それまでの店長にとってはとても遠い存在の業界で、かかわることも、知ることも、触れることもありませんでした。
『絵本』については、こどもが生まれるまで手に取ったことはありませんでした。『図鑑』は好きだったので店長自身小さい頃に少しだけ持っていたのを記憶していますが、『児童書』は数える程度しか読んだ記憶がありません。
小さい頃も絵本と過ごした記憶もあまりなく、実のところ大人になってからも本との付き合いはあまりありませんでした。せいぜい必要に迫られて分厚い参考書を仕事のたびに読んだり、専門的な知識を得るために図書館にこもって本を読んだりということばかりでした。ちなみに、今は本を毎日のように本を読みます。
息子がうまれたことがきっかけで、息子にどういったモノを渡したら良いのか、父親なりに考えました。
知育や教育ということではなくて、日々の子育てが大変だったからです。何でこんなにグズってしまうんだろう?猫の手も借りたいくらい自分の体力が持たない。など、毎日迫り来る課題を乗り越えるために知恵を絞り、アイデアを重ね、日々過ごしました。いわゆる今でいう「孤育・ワンオペ育児」という状態の中、そんな時に救われたのは、「おもちゃ」や「絵本・図鑑」でした。
おもちゃがあれば、ちょっとだけ体力的にも楽になります。絵本があると、こどもと一緒に寝てしまえます。
こどもにも良く、自分にとっても子育てが楽になる子育てのスタイルを見つけるに至りました。といっても、家の中でずーっとおもちゃで遊ばせておいたりということではありません。
こどもの成長にとって良く、外で遊ぶにしても目一杯楽しいもので、家の中でも過ごしやすく過ごせるもの。
その時に「おもちゃ・絵本・図鑑・児童書・しかけ絵本」っていいなと。感じました。
この時は、これらを扱ったお店をすることになるとは思ってもいませんでしたが、店長と「おもちゃ・絵本・図鑑・児童書・しかけ絵本」の出会いはここにあります。
子育てのスタイルを見つけ始めた店長は、おもちゃや絵本を探し始めるようになりました。
ところが、思い描いているようなおもちゃや絵本に出会えることは多くありません。あっちのお店に行ったり、こっちのお店に行ったり。なかなかに非効率ですが、触ってみたり、中身を見てみたりしないと、良いおもちゃなのか、素敵な絵本なのかわからないです。こどもが触れるモノを考えながら揃えるって大変なんだなと思うに至ります。
なら、それらをまとめて手に入るようなお店があったらどうなのかな?と、はじめてこの業界のことを学び始めました。
ここから、店長の『おもちゃ屋・絵本屋』がはじまります。
『絵本屋』ってどう開くの?運営する大変さ・苦労
さんざん今まで色々なサービスを立ち上げ、通販で物を販売して来たにも関わらず、いざ自分のお店となると、とたんに難しくなりました。
新しい業界ルールの壁など、うまくいかない挫折に直面します。
『絵本』に限らず、『児童書・図鑑』やお店で扱いたい『おもちゃ・雑貨』を扱うには業界内のルールを覚えなくてはいけません。
『本』も『おもちゃ』も大きい会社ともなれば直接、出版社やメーカーから仕入れられるわけではなく、間にたくさんの会社をわたり歩かなくてはいけないので、各企業とお取引できるかの商談からまずはスタートし、お断りとなれば、その出版物やメーカーの製品は扱えません。当店のような小さなお店にとって、いきなりにすごい販売量を提示できるわけではないので、大手の会社になればなるほど取引を躊躇されます。そのような背景があり、お店として商品を揃えること。これがなかなかに難しいんですよね。
「商は入りにあり」と言われる通りで、良い商品や自サイトのコンセプトに合致した商品が揃わなければ前に進めません。どんなに過去に実績があろうと、商品を揃えることはとても大変なことです。さいわい当店の場合は運が良く、多くの方のご協力があって、日々お取引の会社様が増えてます。どちらかというと当店の方が追いついておらずで、まだまだ掲載できない商品ばかりなのですが、「商品を揃える」というお店にとってまずは大切なところ、ここの大変さは日々学んでいます。
商品が揃っても、お客様に届かなければ商品の販売ができません。
店頭販売の場合は直接商品を手渡せば良いのですが、オンラインショップの場合は、配送の流れを用意しなくてはいけません。と言っても、お店に来るための交通費を先にお客さん自身が負担して移動して来てくれているというところに、オンラインショップと実店舗の大きな違いがあるんですよね。
なので、交通費を払ってたくさんの人が集まる場所は、店舗を持つときはどうしても人気な場所になるんです。
インターネットの場合は、どのサイトへ訪れるにも無料です。商品を買っていただいた後、無料でお客様の元へ届けられれば本当に良いのですが、物が移動するってお金がかかるんですよね。当店では一定額の送料をいただいているのですが、通販を営む上でいつも話題の中心ですが、送料については、インターネットでショップを持つ全ての人にとっての大きな課題だと日々常々感じていて、実店舗で買う時より、会計の時に支払い料金が増える!というところはこれからの課題として考えていきたいなと思ってます。
また、実店舗であれば袋にさっと入れて手渡しで良いのですが、オンラインショップの場合は、運搬時の問題などもあるので、しっかり包み箱や厚手の袋に入れて郵送します。
一つ一つ手作業で、お客様の購入品のサイズに合わせて梱包(ギフトラッピングなど)し、ご要望に合わせて手書きのメッセージなどを添え、お客様ご希望のお届け先へお送りしております。(ここに関する費用はまったくいただいていません)
実際そういう準備ができて初めてお店がインターネット上で立ち上がるんですけども、この準備をしたからと言ってお客様が来てくださるかは別の話です。(笑)
インターネットはとても広いです。
URLを辿っていけば、日本を飛び出してすぐに海外にもいけますし、北海道から沖縄まで、数秒でワンクリックでお店を移動できます。店長がインターネットに出会った時の一番の衝撃でワクワクしたところなのですが、オンラインショップを運営する側にしてみればこれは大変なことです。実店舗の場合は、人が歩いて移動できる範囲はそれなりに限られるので、お客様が来る数というのはだいたいに想像できるのですが、インターネットの場合は、ただ何もない原野にポツンとお店ができるだけなので、最初は誰も来ません。(笑)
膨大な数のお店が日々生まれているので、その中で当店に来ていただけるというのは本当に奇跡のような出会いです。
その一回一回の出会いを大切に、お店は運営したいなと思っています。
選書!絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本を1冊ずつ読んで並べる
当店で並んでいるおもちゃは、全て遊んでみている物です。『絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本』も、必ず読んだ上で並べてます。
一般的な書店と違うのは、最新の出版物を全て揃えて並べているわけではないところです。かといって古本屋のように古本だけを扱っているわけでもありません。ご紹介いただいた順、店長が読んだ順からスタートして、その上でお店に並べた方が良いな。これは、将来に向けてこどもたちがいつでも読めるように、残していった方が良い本だなと感じた『絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本』のレビュー・感想を書き、インターネット上にて販売しています。(ということで、良い本あれば自薦他薦構いません・ご連絡くださいませ!)
なので、ご購入するときは、発行日を一応みてください。ずいぶん古くても当店的には最新!として扱われます。というわけで、当店では発行日が最新順ではありません。発行日順で探したりは今の所できないので、少し不便と思います。でも発行日よりも、いつの時代でも長くいつまでも読んでいただきたい『絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本』を大切に揃えています。
また、取り扱っている本は『絵が中心の本 = 絵本、児童書(児童文学)、図鑑(イラストが多いもの)』を厳選・選書しています。当店では絵本は決してこども向けとは考えていません。絵本は絵の多い本。絵を楽しむ本です。製本・紙の質感に、配色、そこに描かれた絵の美しさ。デジタル化がとても難しいジャンルで、紙の出版物だからこそが楽しめるモノでもあります。こどもにとっては手に取りやすく、大人もアートとして楽しむことができます。前提として、絵が美しいことが前提です。こどもに媚びるわけでもなく、大人が見ても美しく、こども扱いをしない絵本。でもそんな中にこどもに届けたいモノへの本質的なところが詰まっていると感じています。
取り扱う予定がない本としては、子育て本・参考書(ドリル・教科書)・エッセイ・料理などの本です。これらは子育ての暮らしに必要な本ではありますが、当店ではこどもが触れる本・こどもが工夫して自分を豊かにする力をつけるための本を中心に取り揃えています。今後もこのラインナップは変わりません。
だいたい毎日1冊読むのですが、だからといって毎日1冊掲載できるとは限らないんですね。
とりあえず全部載せたらいいじゃん!お客さんは、どれを欲しいと思うかわからないし!という声もあったので、リニューアル前はその時点での扱える全ての『絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本』を掲載してみたという経緯はあるのですが、結局のところ、みなさんが買ってくださる本と、店長がいいなと感じる本に大きな差異はなくて、数の多さにただ管理ばかりが大変になるという日々でした。同じ冊数ならばオススメしたい本に絞った方が、他の書店や絵本屋との違いもわかりやすくなるだろうと。そういうことで、マイペースに増やしてます。掲載が多い月もあれば、少ない月もあり、マイペースなので申し訳ないですが、一冊ずつ選書してレビュー・感想を書き掲載してます。
コツコツと良い本を、そう思って月日が経つとそれなりの数になるもんですね。
長く読み続たい大切な一冊と出会える『絵本屋』
広い原野を抜けて、お客様の貴重な日々の時間の中で出会ったサイトということで、この出会いを無駄な時間の過ごし方にさせないようにしたいと。訪れるお客様との出会いになるような1冊をお届けしたいなと思い、一冊ずつ丁寧にご紹介しています。
本当のところはもっと写真などもふんだんに掲載したいのですが、多くの本では見開き1Pと掲載できる写真やページに制限があります。ルールをしっかり守りつつ、お客様にお届けするというのも大切なことだと思っているので、商品の載せられるイメージに限界はあるのですが、目一杯載せられるよう努めています。
人生の中で、人生観を変えたり、人生の分岐点になるような本に出会うタイミングというのがあります。
店長も絵本との出会いはそういうものでした。そこから本をたくさん読むようになりました。今まで自分が歩んで来た道、きっとこれからも続くだろうと勝手に思い込んでいた道の中で、分かれ道に出会うようなそんな本が、人生で出会いたい大切な一冊(絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本)です。
大人になると人生の分岐点を自分の考えていない方向に進むのって、エネルギーが必要で、勇気も必要ですし、どうしても自分の想像しやすい道を選びがちです。先の想像できないこと = リスクって感じますよね。それが経験だったり大人だったりともいうのでしょうけれども。
逆にこどもはそういった歴史も何もないので右へ左へとどんどん進路を変えていきます。今日はバスの運転士になりたい!と言ったと思えば、明日には恐竜の研究者!みたいな。
でも、そういったいろんな分岐点・選択肢を見つけられるのも『絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本』との出会いです。
小さい頃からたくさんの『絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本』に出会い、その中で将来なりたい姿を見つける子は多いです。人生の中で大切な一冊に小さい頃に出会うことができれば、ずーっと人生を支えてくれる長く読み続ける一冊になります。
店長は出会ったのが随分遅かったです。小さい頃に出会っていたらどうだったのだろう…と、その想いは今のこのお店を開くきっかけにもなっていると感じてます。

親子で人生が変わる『絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本』との出会い
一冊の『絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本』を、親子で読むと新しい世界が広がって来ます。
こどもの発想力で本を眺めると、本当に楽しいです。自分自身で一冊の本を選びそれが出会いになるということもあれば、こどもと一緒に読むこと、こどもの為にと思って買った絵本・図鑑・児童書・しかけ絵本が結果的に自分自身にとって大切な一冊になるという人もいます。
店長もその一人です。
『絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本』との出会い方は人それぞれです。
店長は、エリック・カールのパパおつきさまとって!はとても大切な絵本との出会いでした。仕掛けがダイナミックにあり、自分自身も読んでいてとっても楽しい!今まで自分自身が知っていた本とは違う世界でした。こういった本のことを「仕掛け絵本」といわれるのを知ったのも随分最近のことです。
毎日1冊の本に出会っても、過去から今に至るまでに出版されている本の中で出会える冊数には限りがあります。
こどもの小さい頃は、人生のなかではあっという間の短い期間です。この短い期間の中で出会った『絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本』は、人生全体の中でも思い出の一冊になります。店長もボロボロな状態でずーっと取ってあります。
絵本は読み聞かせのためだけに買う、買ってすぐ売るというものではなくて、一度買ったら手放さない。そういう類の本です。絵本を親子で読むと、必ず親子で過ごした大切な思い出が一緒に閉じられます。
その思い出と一緒に部屋に飾ったり、棚にしまったり、がほかの本とは違うところですね。
親子での一生の思い出になるような長く付き合い続けていく『絵本・児童書・図鑑・しかけ絵本』に出会える場所にしたいと考えていて、ご紹介できる本を一冊でも増やせるように、日々頑張っていきたいなと思っています。
こうやってつらつらと書くことで、『絵本屋』を運営するに至った経緯が自分の中でも整理されたような気がします。
『絵本屋』の運営頑張ります!
最後に、当店では絵本の定期購読として利用する方も多い、選書が人気の定期的におもちゃ・絵本(選書)が届く「いろや商店くらぶ」を提供しています。赤ちゃんの成長・発達に沿った遊び・学びのサポーターとして「絵本選書とおもちゃ・知育玩具の定期便・定期購読『いろや商店くらぶ』」のご利用も検討くださいませ。目標・テーマなどを決めて取り組むなど、通信教育のようなイメージで楽しんでいただくことも可能です。