読み物
最終更新日:2020年9月27日
絵・写真・文:いろや商店の編集室
れんさいプロジェクト:いろやのこと
『子育てとお金』こどもとの時間に欲しいモノ(desire)と本当に必要なモノ(needs)の違い
こんにちは。いろや商店の店長のおおま(@iroyaonline)です。
ここ「いろやのこと」では、まったりマイペースにいろやのあらゆる側面のおはなしをお伝えしています。
『お金』で解決できることはある。でも、解決できないこともある。
子育ては、慌ただしく、大変で、苦しいことも多いです。そしてなにより、店長は育児・子育てが苦手。そんな時に考えた「欲しいモノ(desire)」と「必要なモノ(needs)」の違いについて書くことにしました。こどもが赤ちゃんの頃は、時間がいくらあっても足りないです。時短になるようなモノがあれば、飛びつき。少しでも日々の生活が楽になるようにさまざまなことを試しました。育児・子育てをする親自身の心や体が健康であること、そして気持ちに余裕があることで、赤ちゃん・こどもへ穏やかに向き合えます。でも、実際に店長が育児・子育てをしている最中は、そのようなことに全然気が付かず、迫り来る毎日を精一杯生きる。ただそれだけでした。
そして、こどもが少し大きくなると、こども自身のわがままも増えて来ます。あれがしたい・これが欲しいと、それに合わせるように、パパ・ママが描く未来、パパやママのご両親(おじいちゃん・おばあちゃん)が描く未来も広がります。
色々な人がこどもに期待を膨らませ、出費・モノが増えていきます。
こどもが小さい頃は何かと出費は膨らみます。でも、こどもとの暮らしにたくさんのお金が無くてはならないものではありません。お金がないから子育てができない。そうでもあるし、そうでもない。日々考えながら過ごし、欲しいモノと必要なモノを間違わずに選択することができれば、無駄遣いをすることもなくなります。それに、様々な社会制度もあるので、こどもとの豊かな時間は工夫次第でいくらでもつくり出せます。
こどもの成長とともに増えて行く数々のモノたち。本当に必要なのだろうか?疑問と向き合いながら暮らして行く日々でした。そして、そこで得た教訓は、今このお店につながっています。今だからようやく書けるタイミングになったんだと感じながら書いています。
いろや商店の店長のおおま(@iroyaonline)です。
ご覧いただきましてありがとうございます。
育児・子育て苦手な店長が、こどもが主役で書いてますのでゆっくりご覧くださいませ〜。
子育てとお金
こどもが生まれる前は、店長も子育てにまつわる『お金』についてよく調べたり・考えたりしました。
子育てをするには最低ウン千万円は大きくなるまでに必要だと、本などを読むと目にすることもあります。色々な情報をまとめてみると、こどもを生み育てるにはたくさんのお金が必要なのだと。本当だろうか?でも、実際に子育てをしてみないことにはわかりません。
ほんとうはこどもが欲しいんだけど、金銭的なことがネックとなって踏みとどまっている人も多くいると思います。店長も不安定なフリーランスの仕事をしていましたので、こんな不安定な仕事をしながらこどもを産み育てていくことができるのか。金銭的な不安はいつも抱えていました。
やっぱり『子育てとお金』はとても気になるところだと思います。
店長のところにこどもがやってきたのは、店長が30歳の頃です。
仕事もそれなりに順調で、金銭的にも少しばかり余裕がありました。仕事も忙しく、年齢的にもこどものことを考える時期です。悩みの種といえばフリーランスとして仕事をしていたので不安定な収入。『お金』に不安を抱えて、こどもを諦める方がいる気持ちもよくわかるつもりです。愛情があれば乗り越えられると言いたいところだけど、やっぱり先立つ物は必要で、大変な時はお金に助けてもらうことが多いです。
でも大丈夫。なんとかなります!こどもは月日とともに肉体的にも精神的にも成長していきます。お金がないと良い子育てができないのか?もちろんお金があればあんなことやこんなことができる!と選択肢の幅はとても増えます。でも、工夫をしたり、考えてお金を使っていくことでこどもを育むことはできます。こどもが主役で、話し合いながら日々の収支のバランスを見つけていく。その時大切になるのは『必要なモノ』と『不要なモノ』の判断基準。
これを知っているのと、知らないでいるのとでは大きな違いです。
子育てをしていると、日々の苦しさや、トラブルなどから出費はかさみます。
子育てに必要なモノと、不要なモノ。これらを見分けることができるようになれば、ずいぶんと金銭的に楽になります。
毎月の出費が減るだけでやっぱり違う。でも、高いモノの出費を抑え、低価格のモノのに出費をシフトするのが正解なのか?もちろん、安くて良いものであれば、価格は低い方が良いです。店長も高いよりは安い方が好きです。でも、こどもに関するものは、価格だけが判断基準にはなりません。価格に惑わされず、しっかりと必要なモノを手にしたい。
では、子育て中に『必要なモノ』ってなんでしょうか?
子育てにおいて必要なものは、その時々の状況によって違います。こどもにとって必要なモノ、お父さんにとって必要なモノ、お母さんにとって必要なモノ、家族にとって必要なモノ…。と、それぞれの角度でも全然変わります。
みんながみんな自分にとって必要なモノを全て揃えていくと、家の中も外もやっぱりモノで溢れかえってしまいます。そんな時に大切にしたいのは『こどもが主役であること』。こどもが主役で考え、そのために必要なモノを判断する。
それがどういうことか、これから触れていきます。
desire:子育て中に欲しくなるモノ
子育て中に『欲しくなるモノ』と言ったら、何を思い浮かべますか?
お父さん・お母さん側の立場からすると、やっぱり店長もそうでしたが子育てが『楽になるモノ』だと思います。それか、こどもにプラスになるもの。どちらかというと、子育てが楽になるものを選ぶ方が優先度としては高いかもしれません。
毎日のこどもとの暮らしは、体力もですが、精神的にもしんどい日々が続きます。こどもはとっても可愛いです。たまに見かける程度なら、その可愛さに癒されます。でも、365日24時間一緒ともなると話が変わってきます。一緒に生活していくっていいことばかりではありません。ゆったりと落ち着いて一緒に居られることもあれば、こどもと一緒にいるのがしんどくて、一人になりたい。でも、『孤育て』とよばれる状況に置かれている人も多い時代です。常に赤ちゃん・こどもと一緒に居なければならず、なかなか一人になる時間を作るのも大変という人もいます。夢のような子育てを描いていたのに、実際はこどもと離れたいと思ってしまう。パパやママにとって、自分を責めてしまい辛い気持ちになることもあります。
そういう時、少しだけ子育てから離れられるようなモノには目を奪われます。
こういった出費は『不要なモノ』でしょうか?店長は『必要なモノ』だと感じています。こどもと日々穏やかに過ごすのは思っている以上に大変です。自分自身の心の余裕を、自分が楽しい!と思う物や事で補い、心の栄養をとる。人によっては、食事をする事だったり、旅行をする事だったり、ヨガに通ったり、服を買ってお洒落をして出かける事だったり、千差万別です。
でも、こどもに対して心穏やかに居られるなら『必要なモノ』ですよね。精神的な負担も多い、育児・子育てに、心のおやすみになるようなモノはとても大切だと考えています。
そして、なんだかんだで大切な、毎日の家事の時間を楽にするモノたち。
子育て・育児の中での家事は毎日のことです。こどもが生まれると、家の中にいる人の数が増えるので家事の量も増えます。量に合わせて家事に取られる時間は増えることになります。増えた時間は、今まで過ごしていた何かの時間を削ってでもしなければいけません。パパもしくはママ一人の時間で補えればいいですが、そんなに有り余った空いてる時間なんて無い!という人も多いですよね。そんな時には、家事の時間を短縮できるようなものは、子育て中の暮らしの助けになります。
子育てをする、お父さん・お母さんの心の栄養となるようなモノ・コト。
子育ての暮らしを楽にしてくれる、モノ・コト。
は、子育てにおいて必要なモノ(needs)です。
ここまでくると、不要なモノはないような気がしませんか?あります。
心の栄養も暮らしを楽にするのも、こどもが主役なら良いのです。
でも子供が主役ではなくて、自分が主役になると話は変わります。
自分の遊ぶ時間を作るために、暮らしを楽にするようなモノ・コト。
自分自身の満足のためだけに必要となるモノ・コト。
は、不要です。
こどもが生まれる前に必要だったモノやコトの中には、こどもが主役ではなく、自分が主役なモノやコトがたくさん隠れています。こどもが生まれると、これらをする時間は削られ、お金も子育てに必要なモノやコトにどんどん割かれます。
でもやっぱり自分にとって『欲しいモノ』子育てに必要ではないけれど、自分自身にとっては必要と思っているモノやコト。
これらの『欲しいモノ』と『必要なモノ』の優先順位をつけることができれば、子育てにまつわるお金の問題は大きく改善できます。こどもが主役で子育てとお金を考えることが、お金に悩まないために必要な秘訣です。
そして、ここからが大事。
こどもが主役の中にも(desire)は隠れています。
幼稚園に入る3歳頃からこどもの自己主張は強くなって来ます。
あらゆる手段を使って、自分の欲しいを叶えるために、泣いたり・叩いたりします。特にテレビなどこども向けの番組には広告がたくさん散りばめられています。それらをみるとやっぱりこどもは欲しくなります。
こどもが欲しいと言っているから、必要なものと思いがちですが、そうではありません。今、今日欲しいと言っていたものも、手に入れて1週間もすれば飽きてもう遊ばなくなり、おもちゃ箱の底へ行く。こどもは飽きやすいです。
心の底から大好きなものはいつまでも使い続けて遊びます。
好奇心旺盛なこどもは、真新しいもの、興味をそそるものはなんでも自分のものにしたい。本当に必要なモノ(needs)は、まだ幼少期のこどもには見つけられません。知識も、経験もあるお父さん・お母さんが、こどものことをよく見て、本当に必要なモノを用意する。こどもの声に耳を傾けるのは良いけれども、傾けすぎも禁物です。
むやみやたらにモノを与えすぎない。気をつけたいところですね。
こどもと工夫をして遊び学ぶ
DIYをする人が増えてきてから、こどもと遊ぶ時に使う物も手作りで用意する人が多くなりました。
おもちゃもその一つです。時間に余裕があって体力があれば、こどもの遊ぶ物を手作りで作ろうと。そう考えるパパ・ママは多いようです。作っているときのことも、遊んでいる姿も、何もかもが思い出になりますし。手作りのもので遊んでいるこどもの姿・作っている姿って写真映えしますよね。そういうこともあって、ついつい頑張ってしまうという人もいるかと思います。
それに、外出先のイベントで行われるワークショップでもおもちゃ作りはあったりするので、最近は至る所でおもちゃを手に入れられるようになりました。
家にあるものを工夫すれば、いくらでも遊びは作り出すことができます。
当店は、赤ちゃん・こどもを育む環境づくりをお手伝いするお店です。無理におもちゃを買う必要があるとは思っていません。工夫して作ることができのであれば、それでも良い。
でも、作ることができないお父さん・お母さんもいます。店長は実際にそうです。みんながみんなDIYが得意なわけじゃない。店長は、IKEAの家具すら組み立てられないくらい不器用で、工作が苦手です。何かを作るのはとても苦痛です。(苦笑)
自分で作るのことができない代わりに、作ることのできる人の力を借りる。その商品の力をかりてこどもと遊ぶ。
これも悪いことじゃないと思っています。
自分自身の力量と、無理のない範囲でおもちゃを買ったり、何かを作ったり組み合わせたりで工夫をして過ごすことができれば、日々の出費を減らすことはできます。例えば、電車のおもちゃと拾って来た石やどんぐりを組み合わせて遊んだり、手作りで作った野菜とおままごとセットを組み合わせたり。
工夫をしていくことで、お金をかけずとも、こどもと楽しい時間を過ごす。欲しいモノ・必要なモノ、両方手に入れることだってできます。
needs:子育て中に必要なモノ
毎年出てくる新製品、次から次へと、溢れるほどのたくさんの製品が生まれは消えていきます。
欲しいものすべてを手に入れていては、残念ながらすぐにお金は底をつきます。
これは、子育てに限ってではありません。こどもがいなくても、やっぱり欲しいものを次から次へと買っていてはお金は底をつきます。
そんな時代の救世主、シェアの時代にも入ってきました。
不要なモノといったら、使う頻度の低いものです。欲しい物の中にはレンタル品を活用するのも良い事です。
必要な期間だけ借りて終わったら返却する。例えば店長もほとんど使わなかった、ベビーベッドなんかもそうです。高価なベビーカーも必ず年齢とともに処分の時期が訪れます。
でも、こどもが使う思い出になるモノは、一生の思い出として繋がるので大切に長く使い続けて欲しいと考えています。
「おもちゃ」や「絵本」は、そういったものだと考えています。長く大切に使い続けていく習慣は、小さい頃からの毎日の積み重ねで学んでいきます。赤ちゃんから、大人となってもまだまだ使える物。自分で使わなくても、お友達にお下がりであげてもいいし、下の子に引き渡してずーっと使ったり、身近な施設に寄付してもいいです。
当店で扱っている商品は、長く使い続けて(読み続けて)欲しいものばかりを集めています。自分の赤ちゃん・こどもに使わせるまで長くとっておいても良い。そういったものだけに絞ってセレクトしています。そして、一つの商品を長く使い続けていくことができれば、自然を守り、自然と人との共存・共生へとつながっていくと考えています。
こどもは遊びの中で育まれていきます。
当店では「徳育・食育・体育・知育・才育」に対して、自然から日々学びながら商品やコンテンツをお届けするお店。こどもにとって未来とつながる製品は本当に必要なモノ(needs)です。こどもに必要なモノは十人十色。こどもの将来の芽を見つけることができるのは一番間近にいるお父さん・お母さんです。こどもの様子をしっかりと見つめて、こどもの才能を伸ばす環境づくりは親ができる大切な役目だと考えています。
赤ちゃん・こどもを育み、親の助けになるお店へ
大変な子育て、出費の多い育児。
限られた時間の中で、より良いものを赤ちゃん・こどもへ届けたい。
長く使い続けられ、一生の思い出になるような、こどもの将来のきっかけになるような、無駄遣いにならないお金の使い方。
そういった時に選ばれるお店として、当店は営んでいます。
そして当店では、衣服に関する製品の取り扱いがありません。
これにも理由があります。こどもが赤ちゃん・こどもの頃に高価なブランドの衣服を身に付けるのは、こどもにとって必要なのではなく親の楽しみです。こどもは寒さをしのぎ暑さを和らげ、元気に気持ちよく動ける衣服ならなんでも良いです。
常に泥だらけ、汚しても、どこに転がっても、親に何も言われずに気持ちよく自由に過ごせる衣服が、こどもにとって過ごしやすい服装。サイズもどんどん変わりすぐに着ることができなくなります。兄弟がいれば、お下がりでもいいし、古着などで代用しても良いと思います。どんどん成長するのはとても良いこと。
長く着ることができないからこそ、こどもがドロドロに汚しても気にしなくていい服をおすすめしたいのです。そして、衣服が汚れるからと、気にするパパ・ママにもなってほしくない。こどもは衣服は汚す大怪獣です!(笑)
そういう理由から、当店では扱っていません。
さて、ここまでくると、今の自分にとって『欲しいモノ』と『必要なモノ』の違いが見えてくると思います。
身の回り・家の中にある物を見渡して、断捨離をしたり、買い足したり、大変な子育てが少しでも楽に、そしてこどもの育む環境づくりに役に立てば良いなと思います。そのお手伝いに、当店をご活用くださいませ。